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著書(共著)紹介

黒木実馬

大国ロシアになぜ勝ったのか−日露戦争の真実−


編著 偕行社日露戦史刊行委員会
発行 芙蓉書房出版
A5版352ページ 本体2,400円プラス税

著者

 中山 隆志 (代表)

 杉之尾 宜生   原 剛

 永江 太郎    徳田 八郎衛

 田中 恒夫    白石 博司

 中垣 秀夫    今市 宗雄

 黒木 実馬    熊谷 直


  2005年が日露戦争100周年でしたが、それに合わせて偕行社(旧日本陸軍将校団の親睦団体であり、現在は自衛官も入会可能)が記念出版として、戦史に関係する11名の自衛隊幹部OBが依頼され、機関紙「偕行」に連載したものを183月に出版されたもので、運良く著者の一人に加えてもらいました。

  内容的には単なる作戦・戦闘史ではなく大局的視点での日露戦争論であり、第1章「なぜ勝てたのか」から始まり第2章「なぜ、どう戦うか」第3章「優勢に戦い進む」第4章「激戦・苦闘・危機克服」第5章「適時の戦争終結と講和成功」と続き、終章「二十世紀を決めた日露戦争」で終わっています。

  なぜ戦わなければならなかったのか?どのように戦ったのか?戦争終結の政戦略は?二十世紀の世界史に与えた影響は?ということについて、科学技術・情報・謀略活動・外交戦略その他さまざまな視点から日本勝利の要因を明らかにしています。日露戦争に関するこれだけの内容の書物は、(自分では言い難いのですが共著ですので)恐らく今後発刊されないのではないかと思われます。

  日本陸軍と陸上自衛隊の間には、明確な伝統の継承がなされていません。日本陸軍の栄光も屈辱も、同じDNAを持つ日本民族として陸上自衛隊が継承しなければならないのは当然のことです。今回、日本陸(海)軍が心血を注いで戦い抜いた日露戦争について、偕行社が企画し陸上自衛隊幹部OBが研究・執筆して後輩に引き継ぐ、正に伝統の継承です。全ての部隊・機関に本書を備え、先輩達の偉業を学べる体制を確立してもらいたいと思っています。

  ちなみに本の価格を下げるために、原稿料・印税を放棄して、全員ボランティアで書かせていただきました。私にとりましては、自衛隊退官後も自衛隊とつながっている楽しい活動でした。戦史とボランティア活動、今後も継続していく予定です。

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